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Kay Bojesen ( カイ・ボイスン )

Kay Bojesen (カイ・ボイスン ) 1886~1958

カイ・ボイスンは非常に特別な才能に恵まれた銀細工師でありデザイナー、そして木材に命を吹き込みユーモア感溢れる木工細工を作製した事でも世界的にとても有名です。2000以上もの作品を作り上げた彼は、20世紀のデンマークにおいて最多作職人の一人として称されています。良く知られている遊び心ある陽気なAben (モンキー ) をはじめ、王室のライフガードやその他数々の木製玩具、ジュエリー、カトラリー、ティーポット、銀のゴブレット…と、彼は幅広く様々な作品を手掛けました。

カイ・ボイスンは銀細工師のGeorg Jensen (ジョージ・イェンセン ) の元で修行の後1910年に銀細工師として卒業し、機能主義を主張しながら活動するようになり、長年にわたりデンマーク及び北欧最高のデザインとして代表されるアーティストやショップ、展示スペースとの協同組合を組織した先駆者となります。そしてカイ・ボイスンは結婚し息子のOttoが産まれた1919年、息子の誕生を期に子供やおもちゃ、木材に対する想像力と魅力が引き出されると共に、彼自身幼少時代に父親からカットされた木材を使い創造力・想像力・遊び心を導き出してくれた事が思い出され、彼の新たな時代の幕開けとなりました。

1930年以降カイ・ボイスンは本格的に木工細工作製に取り組み、彼の作り出す木材玩具の全ては、丸みのある柔らかな心地良い感触を持ち合わせたデザインになっています。彼の考えは本物の動物のリアルなコピーやあまりにも洗練され詳細にこだわったおもちゃ作りでなく、子供の世界を基にシンプルでありながら作りがしっかりしていて、子供達が遊びたくなるようなイマジネーションあふれる木材玩具を作製する事だったのです。そしてこの彼の理念こそが、現代でも世界中の人々から愛される木材玩具を作り出す事へと導いたのでしょう。カイ・ボイスンは1951年、子供家具展示会の為にハンガーを作るよう頼まれたのがきっかけで、モンキーの長い手は高さ調節が可能で足はキャップやスカーフを掛けられるとして、モンキーが一躍脚光を浴びるようになったのです。

またカイ・ボイスンは、銀食器はただ単に上質なだけでなく純粋な形で使いやすくければならない、という銀食器に対する理念を持ちながら銀食器作製にも熱心で、1951年のミラノ世界展でカイ・ボイスンのカトラリーがグランプリを受賞。そして1952年にデンマーク王室御用達に任命されたのを期に、各国のデンマーク大使館での来賓への夕食会の際には、カイ・ボイスンのカトラリーがテーブルに並べられるようになったのです。

更にカイ・ボイスンは、バスケットメーカーのR. Wenglerと共に、優れた柔軟性と強度を兼ね揃えた竹を使用し、何世代にも引き継がれて使えるベビーカー、そり、ベッド、スツールのシリーズも作製しました。

カイ・ボイスンは、72歳にこの世を去る最期まで無邪気な好奇心と生きる喜びを持ち続けました。そして彼の残した偉大なる遺産は彼の4人の孫達によって今もなお守られ続けており、ボイスンファミリーにより選ばれたローゼンダールデザイングループが、現在カイ・ボイスンの人気デザイン商品の開発・製造・販売を引き受けているのです。カイ・ボイスンの伝説的なお店は1990年に惜しくも閉店になりましたが、カイ・ボイスンオリジナルの手描き図案を基に、彼の職人理念を守るべくローゼンダールデザイングループが、カイ・ボイスンの素晴らしい昔のデザインを再現しているのです。

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