フィンランドのSISU（シス）と武士道

SISU（シス）というフィンランドの言葉をご存知でしょうか。あまりなじみのない言葉かもしれませんが、フィンランド人の精神性を語るのにこのSISU（シス）を除いて語ることはできないと思います。

勇気、粘り強さ、忍耐力などの態度を表す意味の言葉ですが、いろいろなフィンランド人に聞いてみると、もっと広い意味で使われているように感じます。デンマークの「ヒュッゲ」と同様、正確に訳すことのできない言葉がSISU(シス）のように思います。

そんなSISU（シス）ですが、間違いなく言えることは、それは　”行動指向の、行動を重視した考え方 “だということではないでしょうか。フィンランド人にとって、SISU(シス）は人生の万能哲学といっていいのかもしれません。

SISUはフィンランド語のSISUSから派生した言葉だと言われています。SISUSは内側、内部を表す言葉で、それは日本では「腹」ではないかと思います。これは全くの私見なのですが、「どんな時に折れず前に進む強さSISU(シス）は、日本の武士道、まさに「腹のできた生き方」のことじゃないかと、思ったりしたのです。

ある本によると、SISU（シス）を育てることによっこんなメリットがあると書かれていました。

１、あなたのウェルビーイングを強化し、あなたの立ち位置を見つけることができる。

２、自信を持ってコミュニケーションをとり、対立を効果的に解決する

３、持久力を養い、フィットネスの目標を達成する

４、親切でたくましい子供を育てる

５、誠実に行動し、自分の信じるもののために戦う。

SISU（シス）はフィンランド人にとって行動のためのマインドセット。そしてそのたくましさは、日本の武士道に通じるものがあるのではないかなどと、一人悦にいるのでした。