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Alvar Aaltoa ( アルバー・アールト )

Alvar Aalto (1898 – 1976)

Alvar Aalto( Hugo Alvar Henrik Aalto )は別名北欧の魔術師とも言われ、とても複雑な複合フォームやスペースをバランス良く巧妙に作り上げた、20世紀において世界で最も有名なフィンランドのモダン建築家でありデザイナー、そして有名な Artek の創設者でもあります。彼はモダニズム主義をフィンランドにもたらしガラスデザイナーとしても尊敬され、フィンランドデザインの最も象徴的なAaltoの花瓶をはじめ数々のガラス製品もデザインしました。

Alvar Aaltoは、1898年Kourtaneのオストロ-ボスニア村で生まれます。その後Alajarviに引っ越しますが母であるSelma Hackstedt Aaltoは1903年に他界。1907年政府検査官であった父のJ.H.Aaltoは再婚し、ユヴァスキュラのフィンランド市内に家族と共に引越します。ユヴァスキュラで若いAlvar Aaltoは師範学校に通い、10代の夏は父親の出張旅行によく同行しました。Alvar Aaltoは1916年ヘルシンキ工科に入学し、Armas Lindgrenに弟子入りします。

1921年ヘルシンキ工科を卒業し建築家としてのキャリアをスタート。1923年ヨーテボリ世界博覧会においてA.Bjerkeの元で働き、ユヴァスキュラに独自の建築スタジオを設立します。そして1924年にAino Marsioと結婚。1927年から1933年まで、かつてのフィンランドの首都であり南西海岸に位置するトゥルクにオフィスを移転します。彼はモダニズム主義と機能主義の理論に加え、ロシア構成主義やオランダ・デ・ステイル運動からも影響を受けつつ、この期間に数々の建築物を築きました。彼の造る建物はダイナミックな自然環境を基に温かみがあり細部まで完璧に建造され、独創的且つ巧妙な採光方や資材を取り入れ独特な美的性をかもし出しています。

Alvar Aaltoは1931年から1932年、フィンランドのパイミオに家具や照明のデザインを含めた結核療養所の建築デザインを手掛け、彼のデザインした家具が世界的に脚光を浴びた事により、家具デザイナーとしても世界的に認められるようになります。建築家としてキャリアを築いてきたAlvar Aaltoでしたが、この事を期に家具デザイナーとしての新たなキャリアもスタートしたのです。

1933年ヘルシンキにオフィスを移転し同年に発表された、Alvar Aaltoの最も独創的革新の1つであり特許をも取得した曲線ラインの L-leg は、彼の建築家としての成功を超えたデザイン界の歴史に偉大な功績を残す作品となりました。Alvar Aaltoは異なる分野においても才能を持ち合わせた多能性に満ちていたのです。そして1935年Alvar AaltoはAino Alto、Marie Gullichsen、Nils-Gutav Hahl と共に現在世界的に有名な Artek を設立し、国際市場において家具や照明、テキスタイル等の販売を開始します。

  

 

Alvar AaltoはViipuri私立図書館、ヴィラMairea、ラ・メゾン・カレ等の建築、ヘルシンキの高級レストラン Savoy の内装デザインや、1937年のパリ国際博覧会1939年のN.Y.国際フェア においてフィンランドパビリオンのデザインをも手掛け、1938年にはニューヨーク近代美術館においてAlvar Aaltoの作品が大規模なスケールで展示されました。

また1943年から1958年、Alvar Aaltoはフィンランド建築家協会SAFAの会長を担い、1946年から1948年においてケンブリッジのマサチューセッツ工科大学の建築学教授を務め、妻Ainoの他界後1952年に建築家Elsaと再婚します。そして1963年から1968年にはフィンランドアカデミーの会長に任命されました。1920年代から1970年代にかけて、彼は市庁舎・劇場・教会・図書館・大学などの公共施設及び個人邸宅も含み400以上の建造物建築、そして数々の家具、照明器具、ガラスオブジェのデザインをも手掛けた多才なアーティストだったのです。

Alvar Aaltoは木材が人間にとって最も馴染みやすいオーガニック資材でありフォームを自在に作りだせる事から、鉄管などの人工素材は彼の家具には一切使用されず、このオーガニック思考は後のデザイナーに多くの影響を与えました。また現代社会のニーズとスカンジナビア建築の伝統的文化・歴史・技術及び、フィンランドの自然環境の本質を明確に理解していた彼の作品は、直感的デザインと合理性のユニークな表現の融合であり、フィンランド建築や家具デザインに新たなモダンスタイルを導いたのです。

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